AIで本を量産すれば稼げるのでは、と考えたことはありませんか?

私も同じ期待を持って、AIだけで本を書いてみました。

結果は、見事な惨敗です。

この回では、その失敗の理由と、AIを味方につける2つの方法、さらにコミケで本が1冊しか売れなかった原因をAIと分析した話を紹介します。

本を出したい方は、ぜひ読んで下さい!


AIだけの本は、売れない

ChatGPTなどの生成AIは、精度がかなり上がりました。

素人のライターが書くより、クオリティの高い文章を出すこともあります。

「AIで本を量産すれば稼げるのでは?」

と考える方もいるでしょう。

でも、結論から言うと、AIで書いた本は、よほど影響力のある方でない限り売れません。

実際に私も、ChatGPTだけで書いた本を1冊出しましたが、まったく売れませんでした。

ほかの方が出したAI本でも、よく売れているものは見つかりませんでした。

とはいえ、AIが出版にまったく使えないわけではありません。

AIを味方にして、売れる本を書くことも可能です。


電子書籍は、Kindleがおすすめな理由

電子書籍を出版できるサービスは複数ありますが、現状はKindle一択だと思います。

Kindle Unlimitedの読み放題による印税という、ほかにはない仕組みがあるからです。

私はKindle出版を始めて2年弱ですが、印税収入の半分以上が、読み放題によるものです。

読み放題の印税が入るので、初心者でも収入を得やすいメリットがあります。


AIを活用する2つの方法

1つ目は、書籍の構成やタイトルをAIに考えてもらう方法です。

Kindle出版の初心者や、文章を書くのが苦手な方に向いています。

2つ目は、ChatGPTなどの使い方を解説する本を出す方法です。

AIの解説本を出す方は増えているので、ライバルが多く見えるかもしれません。

ただ、AIの進化はとても速く、この1年だけでも大きく変わって、正直、追いきれないほどです。

GPTsのように、AIを自分で作り込めるようにもなりました(その後、GPTsは2026年12月に終了する予定で、後継の「プラグイン」へ移る流れです)。

AIを使いこなしている層は、まだそれほど多くありません。

いろいろなAIツールを試した感想や評価を本にする方法は、十分にありです。

私もAIの本をもっと出したいのですが、時間が限られていて、全然出せていません。

以前は毎月数冊を出版していましたが、その方法は非効率だと分かりました。

いまは、出版の頻度を増やすのではなく、売れている本の改善に集中しています。

AIに興味があるなら、実際に使ってレビューした結果を本にするのが、いちばんおすすめです。


AIが書いた文章には、人間味がない

私も、生成AIで本を出版して、収益化したいと思っていた1人です。

実際に、AIだけで書いた本を出版しました(現在は出版を停止しています)。

出版直後は、ある程度読まれましたが、最終的にはまったく読まれなくなりました。

AIが書いた文章の一部を紹介します。


「交通費は、多くのサラリーマンにとって、毎月の支出の大きな部分を占めます。通勤や移動の費用は、家計を圧迫し、将来の貯蓄にも響くことがあります。……交通費を減らすいちばん簡単な方法は、公共交通機関を使うことです。……通勤定期券やプリペイドカードの活用もおすすめです。」


文章そのものは分かりやすいのですが、事実を並べているだけの印象です。

しかも、AIは誤った情報を出すことがあるので、鵜呑みにはできません。

また、AIばかりに頼ると、人間のすばらしい能力である「考える力」が育ちません。

最近では、生徒向けに「絶対に答えを教えないAI」を導入する学校も出てきました。

それだけ、考える力が大切だということです。

「AIに文章を書かせて、本を量産して稼ごう」と考えている方は、人間味のある文章の価値を、あらためて考えてみて下さい。


コミケで1冊しか売れなかった理由

コミックマーケットは、毎年夏と冬に開かれる、世界最大級の同人誌即売会です。

私は5〜6回参加しています。

実は私は、Kindleではベストセラー作家なのですが、コミケに出した本は1冊しか売れませんでした。

そこで、ChatGPTとGeminiの2つに、売れなかった理由と、今後の対策を相談しました。


同人作家をしています。

同人活動は2011年から10年以上続けています。

コロナの影響でしばらくイベントを休んでいましたが、最近ようやく戻ってきました。

ところが、持ち込んだ本は1冊しか売れず、かなり落ち込んでいます。

画力もコロナ前の本より格段に上がっているはずです。


私が考えた理由は3つです。

①イベントの参加者が若い世代に変わり、私の作風が合わなくなった/②若い方はSNSで人気の作家の本を買うので、知名度のない作家の本は売れない/③コロナの影響で、常連さんがイベントに来なくなった


知りたいこと:この3つの理由が妥当かどうか。

その理由を、具体的に、高校生にも分かる言葉で教えてください。

ほかに考えられる理由があれば、具体的に挙げてください。


自分の仮説を出して、「正しいか、正しくないか」を判定させるのが、ポイントです。


2つのAIの診断

ChatGPTの答えです。

参加者層の若年化は、影響している可能性はあるけれど、若年層の全員が同じ好みではないので、断定はできない。

SNSで人気の作家の影響は、SNSは大きな影響力を持つが、イベントでの直接の交流や口コミも重要で、一因にすぎない。

常連さんの減少は、コロナで参加を控える人が増えたのは事実で、売上に影響を与えうる。

その他として、作品のプロモーション不足、価格設定、ブースの位置や見栄えが挙がりました。

私は、宣伝不足とブースの見栄えが、当たっていると思いました。

イベントの告知は前日になってしまい、ブースのディスプレイも目立たないものでした。


Geminiの答えは、3つの理由について、同じように、「そうとは限らない」と指摘し、対策を示しました。

若年化には、作風と参加者層を分析し、若年層に人気の作家を参考にしたり、SNSで発信したりする。

SNSの影響には、知名度のない作家が全く売れないわけではないので、SNSで作品を公開し、イベント前に告知する。

サークルカットやチラシで魅力を伝える。

交流やコラボも認知度向上に役立つ。

常連さんの減少には、同人誌の通販サイトで頒布する、オンラインのイベントに参加する。

その他として、価格設定、作品の質、頒布方法(スペースの配置やPOP)、イベントの規模が挙がりました。

作品の質やスペースの配置に不足があったことは、否定できません。


今後の対策

コミケで1冊しか売れなかった理由が、よく分かりました。

今回は仕方ないとしても、この状態が続くのは避けたいです。

創作へのモチベーションが下がってしまいます。

そこで、続けて質問しました。


今後のイベントで自分の本を手に取ってもらえるよう、心がけることを具体的に教えてください。


ChatGPTの7つの提案は、SNSでの積極的な宣伝(制作過程や一部を見せる)、ターゲット層の見直しと分析、ブースのディスプレイの工夫、価格設定の見直し、新しい販売戦略(グッズ、一部の無料配布、限定版)、交流とフィードバックの重視、コラボレーションの検討です。

Geminiの10の提案は、ターゲット層の明確化、作品の魅力を伝える(キャッチコピー、サンプルを多めに)、SNSの活用、イベントでのアピール(明るい接客)、作品の質を高める、価格設定の見直し、イベント選び、積極的な交流、継続する、楽しむ、です。


私の感想です。

SNSの宣伝が足りなかったのは、否めません。

制作過程を一切発信していなかったので、次の作品では、制作過程を積極的に出します。

作風を変えるのもありですね。

価格は妥当だと思うので、変えません。

コラボ企画は思いつきませんでしたが、やってみる価値はあります。

作品の魅力を伝えることは、これまでやってこなかったので、新しい挑戦になります。

今回は、2つの生成AIを使いました。

複数の生成AIの回答で、いいとこ取りをするのも、ありですね。