資料用の画像を、手軽に作りたい。
そんなときに頼れるのは画像生成のGPTsですが、使ってみると意外なクセがありました。
この回では、営業資料向けの画像を作るGPTsを試した結果と、Adobe Fireflyの6つの機能を紹介します。
資料づくりの手間を減らしたい方は、ぜひ読んで下さい!
営業資料用の画像GPTsを試す
日本人が作った、プレゼン資料や営業資料で使う画像を生成するGPTsを試しました。
イラストレーターのポートフォリオ用アイコン
職業はイラストレーターです。
自分のポートフォリオサイトに使う、アイコン用のイラストを探しています。
次の条件に合うアイコンを作ってください。
・料金表の雰囲気に合う絵柄
・問い合わせ項目に添えるアイコン
GPTsは、まず案を確認してきます。
料金表には「色鉛筆と定規で描かれた金額のタグ」、問い合わせには「手紙とペン」の絵が返ってきました。
問題なさそうなので「はい」と答えると、画像が生成されました。
問い合わせ用はよい出来ですが、料金表のアイコンの文字が不自然でした。
直してもらいましたが、本当は「¥」マークにしたかったのに、2〜3回やり取りしても変わらず、これで妥協しました。
DALL-E3に限らず、ほかの画像生成AIでも、画像の中の文字の修正や追加は、現時点では難しいようです。
マーケティング資料のイラスト
次は、「マーケティング資料に使える画像を作ってください。配色はパステルカラーで、落ち着いたトーンのイラストにしてください。」
と頼みました。
GPTsから、3つの案が提示されました。
グラフとチャートを見て会議をするチーム、ホワイトボードの前でアイデアを練る人物、アンケート結果を持って検討するビジネスパーソンです。
「1」を選ぶと、企業のサイトやマーケティング資料にぴったりの画像ができました。
続いて、「会社の業績が右肩上がりだと一目で伝わる画像を作ってください。」
と頼みました。
案は、色とりどりのグラフを指差す手、成長する木、会議室で右肩上がりの売上グラフを見るビジネスチームの3つです。
言葉だけだと伝わりにくいので、「すべての画像を順番に作って」と返したところ、思わぬ返答がありました。
おそらく、1〜3のいずれかの数字を入れないと処理が進まない設計なのでしょう。
ここが、GPTsの弱点でもあります。
あらかじめ決まった条件の範囲でしか、処理が進まないのです。
簡単なプロンプトだけで作ってくれるAIはダメだ、と話していたYouTuberがいましたが、その理由がよく分かりました。
プロンプトの簡単さと融通の利かなさは、トレードオフなんですよね。
慣れてくると、「この作業は自分でプロンプトを書く」「ここはGPTsに任せる」といった使い分けができます。
3つの案を比べてみた
3つの案をすべて生成してもらった結果は、次のとおりです。
- 1:グラフを指差す手。今回は一番よい
- 2:成長する木。比喩表現をそのまま画像にしてしまっていて、ビジネス目的には使えない。AIに比喩を使ったプロンプトは難しいのかもしれない
- 3:会議室のチーム。窓ガラスのグラフは悪くないが、逆光で見づらい
3つ目は、「写真ではなく、シンプルなイラストで」と修正をお願いしたところ、いい感じに仕上がりました。
ただ、人物に表情がなく、少し無機質です。
自分のイラストの画風に合わせる
そこで、自分が描いた人物イラストのデータ(自作のキャラクターで、著作権は私にあります)を添付して、頼みました。
1枚目の人物を、添付したイラストの雰囲気に寄せてください。
途中で会話が止まったので、「よろしくお願いします」と送ると、画像を生成してくれました。
先ほどのイラストと違って、人物の表情があり、内容が伝わりやすくなりました。
画像を添付して、画風をそろえる使い方もあります。
ぜひ試してみて下さい。
Adobe Fireflyでできること6つ
Adobe Fireflyは、Photoshopで知られるAdobe社が作った、画像生成AIです。
Adobe Creative Cloud(ほとんどのAdobeソフトが使えるプラン)の会員は、月1,000クレジットまで使えます。
有料会員は、クレジットを使い切っても、生成の速度が落ちるだけで、制限なく生成できます。
もっと速く生成したい場合は、追加でクレジットを購入できます。
スマホの通信プランと同じようなものです。
本格的にデザインを始めたい方は、これを機にAdobe Creative Cloudの購入を考えてみるのもよいでしょう。
通信講座などを通すと、年間約4万円で1年プランを買えることがあります。
2024年3月5日に、Adobe製品の値上げが予定されています(3,000〜5,000円ほど上がるのでは、と予想しています)。
(原稿を書いた当時の話です。現在の価格は公式サイトで確認してください)
理由は、Fireflyの登場と円安の影響と言われています。
今後も値上げが続きそうなので、欲しいと思ったときに買うのが賢い選択です。
Fireflyの6つの機能(2024年2月27日現在)
- テキストから画像生成:DALL-E3と同じく、文章を入力すると画像が出てくる。
例:飛行機の窓から見える小さな島
- 生成塗りつぶし:画像の背景を消したり、新しい背景に差し替えたりする
- テキスト効果:文字とプロンプトを組み合わせて、文字を飾り付ける。
アルファベットがおすすめ
- 生成再配色:Illustratorで作ったSVGの配色を、4パターン提案する。
例:「女性向けの落ち着いた配色」。
配色を考えるデザイナーにはうれしい機能
- テキストからテンプレート生成:Adobe Express(ブラウザで使えるデザインツール)が対象。
チラシやInstagram投稿用の画像が作れる。
例:Christmas party flyer
- テキストからベクター作成:Illustratorで使える機能。
ベクターデータ(拡大しても画質が落ちないデータ)なので、一部分だけ色を変えることもできる。
Illustratorの形式(.ai)でCanvaにアップロードすれば、Canva内で素材として使える
Adobeのソフトを契約している方は、使わないともったいない機能です。
商用利用もOKで、著作権の問題もクリアしています。
商用利用をしないとしても、デザインやイラストの資料づくりには役立ちます。
今後は、3Dからの画像生成、スケッチからの画像生成、パーソナライズ機能などが追加される予定です。
進化が続くFireflyに、今のうちから慣れておきましょう。