会社から突然、遠くの勤務地を言い渡される。
転勤は、社会人なら誰にでも起こりうる出来事です。
この回では、一人暮らしの25歳と、育児中の30代男性という、立場の違う2人の転勤の悩みをAIに相談した結果を紹介します。
転勤に悩んでいる方は、ぜひ読んで下さい!
希望しない配属は、よくある話
大手企業に入った方の中には、希望しない地域に配属される方もいます。
私も、30代のときに入った会社で、関東以外の勤務地に配属されたことがあります。
正社員として入ったので、すぐには辞めたくない。
でも、東京や地元に戻りたい。
そう考える方が、ほとんどではないでしょうか。
ケース1:東京から京都へ、25歳の一人暮らし
大手メーカーに勤める25歳の女性です。
今年の4月に辞令が出て、東京から京都に転勤になりました。
これまでは実家暮らしで、今は一人暮らし。
関西に友人や親戚はおらず、毎週末は寂しい思いをしています。
仕事自体に不満はありませんが、東京に戻れないなら、転職も考えています。
- 雇用条件:年収400万円(年2回の賞与と残業代を含む)、年間休日125日、勤務時間は8時半〜19時(残業込み)、通勤は徒歩10分
- 仕事:仕入先への発注、納期管理、単価と納期の交渉、書類作成、海外の工場とのミーティング
- スキル:簿記検定2級、英検準1級、TOEIC850点
この条件を書いて、「私はどうすればよろしいでしょうか?」
と聞きました。
ChatGPTの7つの提案
- 孤独感に対処する:京都でサークルやクラブに入り、趣味に関連するイベントで人とつながる
- 京都での機会を探す:京都を新しい人生を築くチャンスと考える。
新しい場所での生活には時間がかかる
- キャリアの発展:仕事に不満がなく、通勤が短く、生活のバランスがよいなら、そのまま続けることも検討する。
英語力や簿記のスキルは、さまざまな業界で価値がある
- 東京での仕事を検討する:東京に戻ることが絶対条件なら、求人プラットフォームや求人フェアなどで探し始める
- リモートワークを検討する:会社が許可しているなら、京都にいながら働く交渉ができるかもしれない
- 現在の雇用主と話す:地理的な理由で仕事を変えるなら、先に雇用主と話し合う
- 長期的な目標を考える:場所、仕事の満足度など、何がいちばん大事かを考えて決める
間違った提案が1つある
5番目の「リモートワーク」は、女性が求めている結果とは真逆の答えでした。
東京に戻りたいのに、京都にいながら働く方法を示しているからです。
こういう誤情報が混じることがあるので、ChatGPTの答えは、鵜呑みにしてはいけません。
一方、2番目の「京都を楽しむ」という意見には、私も賛成です。
実は私も、関西に転勤になったとき、毎週末と言っていいほど京都へ遊びに行っていました。
地方勤務を経験して感じたのは、地方での暮らしも、意外と楽しいということです。
各都道府県には、最低1つは有名な観光地があります。
休日に旅行気分を味わうのも、一つの手ですよ。
ケース2:育休中の妻と8か月の子がいるのに、大阪転勤
転勤は、経験したことがありますか?
私は2回あります(1回は転居なし、もう1回は転居ありでした)。
独身ならそれほど大きな問題にならなくても、結婚して子どもがいると、かなり大変です。
単身赴任なら、妻(夫)は育児の負担が増え、夫(妻)は家事を自分でやらなければなりません。
転勤を断ることもできず、悩みます。
都内の大手企業に勤める30代前半の男性が、大阪の関西支社への転勤の辞令を受けました。
3年前に結婚し、小さな子どもがいて、妻は育児休暇中です。
妻だけに負担をかけたくないので、短期間でも育児休暇を取りたいのですが、会社からは「すぐ転勤してほしい」と言われています。
妻に伝えると、「転勤は仕方ないけれど、せめてあと3か月遅らせられないか」と言われて、困っています。
会社を辞めたいわけではないけれど、このままでは会社との関係が悪くなる、という状況です。
- 家族:本人、妻(29歳)、息子(8か月)
- 住まい:東京23区の郊外の賃貸マンション。金属関係のメーカー勤務
- 妻:都内の中小企業の正社員(転勤なし、育児休業中)
- 両親:本人の両親は福井県、妻の両親は群馬県。育児の手伝いは難しい
- 会社に転勤の時期を相談したが、交渉は難航している
5つのAIが出した答え
- ChatGPT-3.5(80点):妻の意見を尊重する、会社との交渉を続ける(短期間の育児休業のメリットを説明)、妻の会社との話し合い、地域の保育施設やベビーシッターなど外部の支援。
求めている答えが少ない
- ChatGPT-4(95点):直属の上司や人事と面談し、家庭の状況(子どもが8か月、両家の両親が遠方)を詳しく説明する。
育児休業の取得を確認し、家族の移住のタイミングをずらす単身赴任も選択肢にする。
在宅勤務やフレックスの確認、社内の支援制度の確認、労働組合などへの相談、会社のニーズに応える提案(特定のプロジェクトをオンラインでサポートする、一定期間後は全力で業務に戻る、など)
- Perplexity AI(80点):労働基準法と会社規定の確認、人事部や上司との正式な面談、代替案(一時的なリモートワークや、短期の出張を繰り返して徐々に移行)、労働組合や外部の法律相談、家族との協議、会社のEAPなど心理的なサポート。
専門用語が多め
- Gemini(90点):会社との交渉(具体的な理由を説明、代替案、証拠を残す)、育児支援の活用、転勤の準備、心身の健康。
ただし、8か月の息子に「転校手続き」を勧めるなど、不自然な箇所がある
- Microsoft Copilot(70点):育休中の引っ越しによる退職の手続き、育休中の手当の種類、保育園の辞退手続き、失業保険など。
退職が前提になっていて、相談の趣旨とずれている
この採点も、原稿を書いた2024年ごろの、当時のモデルでの結果です。
点数は、そのまま今のモデルに当てはめないで下さい。
交渉は「会社のメリット」も添える
AIによって、精度がかなり違いました。
プロンプトを工夫すれば、より良い結果を引き出せるかもしれません。
ChatGPT-4の答えの特徴は、「会社の側のニーズにどう応えるか」まで含めた提案を用意するよう勧めたことです。
自分の希望を伝えるだけでなく、「一定期間後には全力で業務に戻ります」のように、会社にとってのメリットを示すと、交渉しやすくなります。