物価高で、人件費も仕入れも上がっているのに、価格は据え置きのまま。

資金繰りに頭を悩ませている事業者の方は、多いのではないでしょうか。

この回では、運賃の値上げ交渉と、採用費ゼロでの人集めという2つの相談をChatGPTに投げた結果を紹介します。

中小企業の経営に関わる方は、ぜひ読んで下さい!


値上げするしかない会社

物価高で、人件費や仕入れ価格が上がって、資金繰りが大変な事業者の方も多いと思います。

これまで値上げを我慢してきたけれど、もう限界。

そんな企業もあるでしょう。


ケース1:荷主に、運賃の値上げを認めてもらいたい

運送業の方が、燃料費や人件費の高騰を理由に、荷主へ運賃の値上げを申し入れる方法を、ChatGPTに相談しました。

あくまで一例で、この通りにすれば必ず成功するというものではありません。


2026年のルール変更

原稿を書いた2024年ごろとは、ルールが変わっています。

2026年1月1日から、下請法は「取適法(中小受託取引適正化法)」になりました。

条件を満たす取引では、価格の協議を求められたのに応じず、一方的に代金を決めることが禁止されています。

値上げを相談するときの、後ろ盾になります。


渡した情報

機械部品を運ぶ運送会社です。

従業員の離職を防ぐために、給与と年間休日を見直しました。

年間休日は110日から123日に増やし(土曜出勤はシフトで対応)、給料は平均で月15,000円のベースアップ(物価高への対応を含む)をしました。

一方で、燃料費は3年間で1リットルあたり43円上がったのに、運賃はずっと据え置きです。


あなたは、大手機械メーカーから機械部品の輸送を請け負っている運送会社の社長です。

昨年からの物価高で、収益がかなり悪化しました。

ぎりぎり黒字ですが、このままでは来季に赤字へ転落する可能性が高いです。

銀行から追加融資を受けるためにも、荷主へ値上げを申し入れる必要があります。

荷主は堅い会社なので、すんなり応じてもらえるとは考えていません。

どう交渉を進めればよいか、ふさわしい時期もあわせて教えてください。


【当社】資本金2,000万円/年間売上1.2億円/従業員15名/取引先は5社で、大手機械メーカーが中心


【交渉が必要な理由】離職防止のためのベースアップで人件費が増えた/ガソリン代が3年間で40円以上値上がりしたのに運賃は据え置き/このままでは来期は赤字になる可能性が高い


【取引先の特徴】大手だが古い体質が残り、下請けにはやや厳しい/同業で値上げ交渉に成功した会社が何社かある/交渉には、根拠を示す書類の提出を求められる


「会社について」「交渉が必要な理由」「取引先の特徴」と、情報を分けて渡しています。


返ってきた10の方針

- 準備が肝心:財務状況、値上げの理由、競合の価格戦略を調べ、人件費やガソリン代の上昇を、文書やプレゼンにまとめる


- 適切なタイミング:相手が強い圧力や締め切りに追われていない時期を選び、次の契約更新の前に、予算の見直しの時間を与える


- 関係の構築:意思決定者と強い関係を築く。

やや厳しい相手では、個人的な関係が大きな役割を果たす


- 価値を示す:サービスの品質と、長年の関係で提供してきた価値を強調する


- 必要性を明確にする:値上げは利益のためだけでなく、輸送サービスの信頼性と持続可能性を守るためだと伝える


- 競合を調べる:ほかの運送会社が値上げに成功していることを、さりげなく示す


- 文書を出す:人件費や燃料費の増加を文書にし、価格が変わらない場合の財務予測も出す


- 柔軟に妥協する:段階的な値上げや、業績に応じたボーナスなどの代替案を用意する


- 代替案を出す:値上げが無理なら、契約期間の延長や、サービスのセット化などを提案する


- 忍耐と粘り強さ:時間がかかることを理解し、尊重とプロ意識を保つ


交渉は、お金を求めるだけではなく、双方に利益のあるパートナーシップを維持するための協力的な取り組みとして進める、という注意つきでした。

会社によって状況は違うので、必ずうまくいくとは言えませんが、基本は押さえています。

ちなみに、日本政府は9月と3月を「価格交渉促進月間」と定めて、価格交渉を促しています。

タイミングを考える参考にしてください。


ケース2:採用費をかけずに、スタッフを集めたい

最近は、人手不足が原因で、黒字企業でも倒産するケースが増えています。

日本は人口の減少が続いているため、人材の確保は、これからさらにむずかしくなります。

そもそも、人を採用するには、年収の3分の1ほどの採用費がかかると言われています。

給料の原資を確保するだけでも大変なのに、採用費まで出せない、という会社も多いでしょう。

人手不足がとくに目立つ、介護業界の求人で試しました。

神奈川県内でサービス付き高齢者向け住宅を複数運営する会社が、県内に新しい施設を開設します。

求人を出しても応募が来ず、このままではオープンしても稼働が難しい状況です。

待遇は、ほかの施設と比べて悪くないはずです。


あなたは、神奈川県内で介護施設を運営する会社の人事部長です。

県内に新しい施設をオープンすることになりましたが、オープニングスタッフの求人に、応募が思うように来ません。

今年から社員の給与を上げたので、採用費にかける予算がありません。

お金をかけずに社員を採用する方法を教えてください。


【求人情報】基本給22万円(残業代別途)/資格手当1〜1.5万円/夜勤手当6,500円/回/賞与は年2回(約4.5か月分)/昇給は3,000〜5,000円/年/住宅手当・扶養手当あり/年間休日120日(連休あり)


当社は、介護業界の中でも定着率が高く、収益も毎年右肩上がりです。

優秀な人材に来てもらいたいと考えています。


給与や休日などの条件と、定着率が高いという強みを、具体的に伝えています。


返ってきた12の案

- オンライン求人サイトとSNSの活用:無料や低コストのサイトやSNSで、職務内容と福利厚生を詳しく書いた、魅力的な求人広告をつくる


- 従業員紹介プログラム:今の従業員に紹介を促し、採用できたら報酬を出す


- 地域ネットワークの活用:地元の看護学校や大学、職業訓練の機関に連絡し、就職フェアや説明会で応募者と顔を合わせる


- コミュニティとの提携:地域の団体、地方自治体の雇用支援センター、職業紹介の機関と提携する


- インターンシップ:看護学生向けのインターンや見習いの制度で、将来の従業員を育てる


- 従業員の評判を高める:定着率の高さや、収益の安定した成長、従業員の声、業界での評価を発信する


- 応募プロセスの簡素化:手続きが煩雑だと、候補者が離れる


- 自社サイトの活用:採用情報を、探しやすく載せる


- キャリアの成長を強調:昇進や能力開発の機会を伝える


- 地元広告:新聞やラジオ、地域の掲示板など。

費用はかかるが、全国向けより効率的なことがある


- 事前選考:電話やビデオ面接で、候補者を絞り込む


- 給与と福利厚生のパッケージ:基本給、各種手当、賞与、昇給、住宅・扶養手当の魅力を、しっかり伝える


地元広告のようにコストがかかる案も混じっていますが、自社の魅力の伝え方や、効率的な求人の方法が整理されています。

採用に悩む企業の方は、ぜひ一度ChatGPTに相談してみて下さい。