AIを使えば会社は変わる、と聞いても、中小企業には費用や進め方のハードルがありますよね。
この回では、中小企業のAI活用の成功事例をChatGPTに集めてもらい、気になった外観検査の自動化を、自社の状況を書いて具体化していきます。
AI導入を検討している経営者の方は、ぜひ読んで下さい!
AI活用は、不可欠な時代へ
これからの企業にとって、AIツールの活用は欠かせないものになっていきます。
大企業では、ほとんどの会社がAIを使っています。
一方、中小企業は、経営者の判断しだいで、導入するかどうかが決まるところが多いです。
導入にはコストがかかるので、前向きでない会社もあるでしょう。
そこで、AIで生産性を上げた事例を、ChatGPTに質問してみました。
日本語で事例を聞く
プロンプトは、次の一文です。
AIを活用して生産性の向上に成功した中小企業の事例を、5〜10個挙げてください。
主な事例は、次のとおりです(具体的な社名は伏せています)。
- スーパーが、過去の売上や気温などのデータで食料品の売上を予測し、需要予測の作業を減らした
- 部品製造事業者が、取引先の内示のズレを予測して、将来の受注量の予測精度を上げた
- 電機メーカーが、受注数量の予測の誤差率を52%から24%まで縮め、余剰在庫と欠品のリスクを抑えた
- 部品メーカーが、AIを使った3Dプリンターの需給マッチングで、依頼から量産化までを約1.5か月で実現した
- 飲食店が、AIによる来客数の予測で、売上を5倍に増やした。適切な人員配置と食材管理もできた
実際に調べると、成功事例が詳しく載っていました。
AI導入に気が進まない方は、成功事例に触れて、やる気を高めて下さい。
英語で聞いて、国内と国外に分ける
今度は英語で、国内の事例と国外の事例に分けてもらいました。
Please give 10 examples of small and medium-sized enterprises that have used AI to raise productivity, divided into two groups: successful cases in Japan and cases from outside Japan.
「SMEs」は、中小企業を表す英語(Small and Medium Enterprises)です。
日本国内では、図面から見積もりを自動で作って業務の属人化を解消した事例、熟練技術者の技能をデジタル化した訓練支援システム、画像解析による異常検知で不具合を早期に見つけた事例などが出ました。
国外では、AIのピッキングロボットで100人の従業員を約10人まで減らした事例、配送の仕分けの自動化、外観検査の自動化、技術伝承、安全性の向上などです。
興味のある事例を、深掘りする
「成功事例があるのは分かったけれど、具体的ではない」と思ったら、深掘りして聞きます。
部品を作る中小企業の経営者Aさんが、「外観検査の自動化」に興味を持った、という設定です。
Aさんの会社では、目視検査で見落としが出て、不具合品を客先へ納めてしまうことがありました。
そのたびに、営業や品質保証の担当者が、謝罪と選別のために客先へ出向くので、出張費や人件費がかさんでいました。
次の事例について、さらに具体的に教えてください。
外観検査の自動化:製造業でAIによる外観検査を取り入れ、返品や手直しのコストを減らして生産性を高めた事例です。
答えは、AIの外観検査には、検査時間の大幅な短縮、検査員の省人化、検査精度の向上というメリットがあること。
大量生産の製品も全数検査できること。
24時間稼働できること。
人の目では見落とす、微細な傷や異物も検出できること。
傷や打痕、欠け、バリ、汚れ、色ムラ、鋳巣、気泡など、多様な不良に対応できること。
具体的な製品名も2つ挙がりました。
自社の状況を書いて、さらに具体化
次に、自社の状況を詳しく書いたプロンプトに改良します(実在しない架空の会社です)。
愛知県で金属部品の加工を中心にした製造業の会社を営んでいます。
従業員は約100人、年間売上は約25億円です。
今年で創業20周年を迎え、ここ数年は過去最高の売上を更新し続けています。
新規の取引先もでき、業績は好調です。
ところが、2023年は、外観検査の目視の見落としが原因で、不具合品を誤って納めたケースが5件ありました。
客先の受入検査で見つかったため、大事には至りませんでしたが、このままでは取引先の信用を失いかねません。
人間による目視検査には、限界があります。
体調が悪いときや落ち込んでいるときは、見落としが起きやすいです。
今後は、目視検査をすべてAIに任せ、異常が検知されたときだけベテラン社員が確認する体制にしたいと考えています。
当社に合うAI目視検査サービスを、具体的に教えてください。
業種、所在地、従業員数、売上、起きている問題、やりたい方法まで書いたことで、答えはサービスを3つ挙げて、それぞれの特徴を示しました。
実際の不良品の画像でAIに学習させられるもの。
カメラ・PLC・照明などの設備と連携できるもの。
3Dデータを使って異常を検知するもの。
Microsoftのソフトを活用して、判定精度に問題があれば、顧客自身がしきい値を調整できるもの、です。
各サービスの詳細は、公式サイトや資料請求で確認するように、という注意もありました。
めでたしめでたし、とはならなかった
Aさんは、具体的なサービスが分かって、やる気になりました。
「さっそく3社から見積もりを取って、目視検査を完全に自動化するぞ」と張り切っています。
ただ、この話は、これで「めでたしめでたし」にはなりませんでした。