一人で悩んでいても、いい案はなかなか浮かびません。
そんなとき、AIに議論をしてもらうというのはどうでしょうか。
この回では、会話形式で議論を進めてくれるGPTsと、5色の「おじ」が意見を出し合うGPTsを試した結果を紹介します。
ブレストの相手がほしい方は、ぜひ読んで下さい!
先にお知らせ
この回で試した2つのGPTsは、どちらもカスタムGPTsなので、2026年12月に終了する予定です(OpenAIが2026年9月に案内)。
同じことを頼むなら、ChatGPTに「5人の専門家になりきって議論してください」と書く方法もあります。
勝手に議論してくれるGPTs
その名のとおり、テーマを渡すと、自動で議論を進めてくれるGPTsです。
今回は、Webデザインのスクールを卒業したのに、実務経験がなくて苦戦している方の課題を、議論してもらいます。
プロンプトは、ごくシンプルです。
詳細なプロンプトで具体的な答えを引き出す方法もありますが、GPTsの中には、シンプルなプロンプトで精度の高い答えを出すものもあります。
ただ、会話の続きを出すためのプロンプトが別に必要な場合が多いので、注意しましょう。
中身はGPTsごとに異なりますが、「続きをお願いします」といった簡単な一言がほとんどです。
Webデザインのスキルはスクールで身につけたが、実務経験がない人が、最短でWeb業界に就職する方法を議論してください。
登場人物の発言
登場するのは、司会者と、Web業界の専門家2人(教育の専門家の佐藤さん、フリーランスで15年の経験がある田中さん)、一般人の山田さん(Webデザインに興味を持ち始めたばかり)です。
- 佐藤さん:まずポートフォリオを厚くする。スクールの課題や個人制作をまとめて、スキルを証明する。インターンシップや小さなフリーランス案件で、実務経験を積む方法もある
- 田中さん:ネットワーキングを重視する。業界のイベントやセミナーに足を運び、現役のプロと知り合う。SNSで作品を発信し、見つけてもらう機会を増やす
- 山田さん:具体的に、どう始めればよいのか、例を知りたい
佐藤さんは、興味のある分野のサイトやアプリのデザイン案を作り、思考の過程、解決策、使った技術を詳しく書くとよい、と答えました。
インターンは、スクールのキャリアサポートや求人サイトで探せます。
田中さんは、まず地元のデザインコミュニティに参加し、SNSで作品を共有して、フィードバックをもらうことを勧めました。
追加プロンプトで整理する
テキストだけでは分かりにくいので、「ここまでの議論を表にまとめてください」と頼みました。
さらに、山田さんの疑問が解けていないように感じたので、続けて質問しました。
山田さんが知りたい3点に答えてあげてください。
①ポートフォリオの具体的な作り方/②実務経験を積む実際の手順と具体例/③人脈づくりの始め方と効果的なやり方
答えは、次のとおりです。
- ポートフォリオの作り方:興味のある、または需要のある分野のデザインを選ぶ。ユーザーリサーチ、スケッチ、ワイヤーフレーム、プロトタイプと、制作の過程を記録する。完成作品と、なぜそのデザインにしたか、使った技術を説明する。可能なら他者のフィードバックを反映する
- 実務経験の積み方:地元のデザイン会社やスタートアップのインターン、オンラインのマーケットプレイスなどで探す小規模なフリーランス案件、自分のウェブサイトやアプリを企画・制作する個人プロジェクト
- ネットワーキング:ミートアップやセミナーに参加する、LinkedInやTwitter、Dribbbleなどで作品を共有する、経験豊富なメンターを見つけて指導を受ける(メンターのネットワークにもつながれる)
最後に、「追加プロンプトを表にまとめてください」と頼むと、疑問と解決策の表ができました。
リストに書かれたことを着実に実践すれば、山田さんがWeb業界に就職できる可能性は、高くなるでしょう。
5人のおじが検討するGPTs「円卓のおじ」
最近は副業がブームで、副業を本業に育てるチャンスも増えています。
ただ、ビジネスアイデアをしっかり考えないと、失敗に終わる可能性があります。
自分のアイデアが正しいかを検証するのは、難しいですよね。
そんなときに役立つのが、アイデアを磨く集団「円卓のおじ」というGPTsです。
ビジネス以外の、日常生活のアイデア相談にも使えます。
日本人の方が開発したので、プロンプトは日本語だけで入力しました。
このGPTsは、複数の「おじ」の意見を、それぞれ聞かせてくれます。
- 白おじ:プロンプトを分析する
- 赤おじ:プロンプトへの感想を述べる
- 黒おじ:プロンプトの懸念点を指摘する
- 黄おじ:プロンプトを肯定的に評価する
- 緑おじ:プロンプトに対して創造的な提案を出す
- 青おじ:ここまでの意見を総合して、まとめる
5人の意見を聞いたうえで、総合的に判断することをおすすめします。
節約アイデアを検討してもらう
物価高で節約をしている方が多いと思います。
私も、まず外食を減らすことから始めています。
そこで、節約のアイデアを相談してみました。
世帯年収800万円の共働き家庭です。
高校1年生と中学2年生の娘がいます。
2人とも大学進学を希望しているので、いまのうちに教育費をためておきたいです。
私の節約アイデアに、アドバイスをください。
【節約アイデア】月2回の家族の外食は、誕生日(年4回)だけにする/家族全員がキャリアのスマホなので、格安SIMに乗り換える/年2回の海外旅行を、年1回の国内旅行に変える
このアイデアを練り上げてください。
おじたちの意見は、次のとおりでした。
- 白おじ(分析):外食費は月平均約3万円とされ、年4回にすれば大きな節約になる。キャリアスマホの月額は約7,000円、格安SIMは2,000〜3,000円で、家族4人なら年間約19万〜24万円の節約。海外旅行を年2回から国内旅行年1回に変えれば、年間約35万円の節約が見込める
- 赤おじ(感想):外食が減るのは少し寂しいが、家での特別な食事は楽しみになりそう。格安SIMは賢い選択で、国内旅行にも新しい発見がありそう
- 黒おじ(懸念):外食が減ると、家族の会話やストレス発散の機会が減るおそれがある。格安SIMは、エリアによって速度や安定性に問題があり、子どもの学習や娯楽に影響するかもしれない。海外旅行は子どもの視野を広げる機会なので、年1回は残し、他の節約を探す手もある
- 黄おじ(肯定):家での食事は絆を深め、料理スキルも伸びる。通信費の節約は、教育費の確保に直結する。国内旅行は手軽で、地理や歴史の学びにもつながる
- 緑おじ(創造的提案):月1回、家族で料理教室に参加する。格安SIMと一緒に、家庭内のWi-Fi環境を強化する。国内旅行を、歴史的な場所や自然豊かな地域に行く教育的なものにする
- 青おじ(統括):全体的にバランスが取れていて、教育費の捻出に貢献する。ただし、家族の満足度や暮らしの質を落とさないよう注意が必要。次の議題として、実行計画の立案を提案
円卓のおじのいいところは、複数人に意見を聞くという作業を、ChatGPTにまとめてやってもらえることです。
ブレインストーミングの予行演習にも使えます。