同じ仕事をしているのに、雇用形態が違うだけで待遇が違う。

そんな不満を抱えている方は、少なくないですよね。

この回では、非正規で働き続けてきた43歳男性の就職計画と、文学部の大学3年生の業界選びを、複数のAIに相談しました。

就職や転職の計画を立てたい方は、ぜひ読んで下さい!


雇用形態の違いを抱える人へ

雇用形態が違うだけで給料に差が出るのは、納得がいかないものです。

実際には、正社員と同じレベルの仕事をしている非正規の方はたくさんいます。

そんな方が、2か月で正社員になるための段取りを、AIに聞いてみました。


相談した内容

43歳の男性という設定です。

大学は出たものの正社員になれず、大手メーカーの工場で派遣、コールセンターのアルバイトと、非正規の仕事だけを続けてきました。

正社員登用を期待して長く勤めましたが、結局なれませんでした。

職歴は、大手機械メーカーの現場作業が10年、コールセンターの受電が5年、大手事務センターのオペレーターが6年です。

資格は普通自動車免許だけです。

条件も書きました。

よほどのブラックでなければ長く勤めたい。

今の会社は平日に休めるので、就職活動と並行して、決まったら辞めたい。

期限は2か月で、やるべきことを具体的に教えてほしい、という内容です。


6つの答えの共通点

どのAIも、柱はほぼ同じでした。

  • 自己分析と目標設定
  • 履歴書・職務経歴書の見直し
  • 求人サイトと転職エージェントの利用
  • 模擬面接などの面接対策
  • ネットワーク(知り合いや元同僚)の活用
  • スキルや資格の補強

ChatGPT-3.5は75点でした。

項目は並んでいますが、分量が少なめです。

ChatGPT-4は80点で、製造業の管理職やカスタマーサポートの管理職といった職種の例が出ました。

給与や勤務地は多少妥協して、いちばん大事な条件を見極める、という助言もありました。

Microsoft Copilotも80点でした。

カバーレターや継続的な学習など、内容は間違っていませんが、ボリュームは物足りませんでした。


点数が伸びた3つ

95点をつけたのがPerplexity AIとGemini、100点がChatGPT-4oです。

Perplexity AIは、職歴から強みを読み取るところから始めました。

現場作業10年は製造業や工場管理で、受電5年はコミュニケーション力で、事務センター6年は事務処理やデータ管理で評価される、という整理です。

そのうえで、勤務地や年収の絞り込み、平日休みを使った面接の日程調整、内定後の退職手続きまで、7つの手順を並べました。


Geminiは、現状分析、課題、強みを先に書き出しました。

課題として挙げたのは、年齢による採用の制限、非正規経験の評価、スキル不足、時間の確保です。

そして、1週目は自己分析と書類づくりとエージェントへの相談、2〜3週目は応募を本格化して面接、5週目に内定後の対応、8週目に新しい職場で働く、という流れを週ごとに示しました。

2か月という期限に、いちばん正面から答えたのはGeminiです。

メンタルケアにも触れていて、転職活動は孤独になりがちだから家族や友人にも相談を、と添えていました。


ChatGPT-4oは7つのステップでした。

応募書類は迅速に送り、面接後にもフォローアップのメールを送る。

中高年向けの求人に強いエージェントを使う。

ITやデータ分析のスキルを学ぶ。

健康管理とメンタルケアも入れる。

細かい行動まで書かれていて、いちばん実行しやすい内容でした。

ひとつ気になったのは、ChatGPT-4oの答えに「簿記検定1級」という言葉が出てきたことです。

私の相談には資格は免許しか書いていません。

前に試した別の相談の内容が混ざったようで、AIの答えはそのまま信じず、読んで確かめる必要があります。


使うときのコツ

この相談がうまくいった理由は、職歴を職種と年数で書き、期限(2か月)と条件(平日休み、長く勤めたい)を入れたことです。

期限を書いたAIは、計画を短い期間に割り振ってくれます。

逆に、期限を書かなければ、一般的な転職のアドバイスで終わります。

「いつまでに」「今の仕事は続けるのか」を最初に伝えて下さい。

結果は、ChatGPT-3.5が75点、ChatGPT-4が80点、Perplexity AIが95点、Geminiが95点、Copilotが80点、ChatGPT-4oが100点でした。

この点数も、当時のモデルでの結果です(原稿を書いた2024年ごろ)。


文学部の大学3年生は、どの業界を選ぶか

学生のみなさんは、やりたい仕事が決まっていますか?

まだ決まっていない方がほとんどかもしれません。

いずれは、就職活動や起業に向けた準備が必要になります。

学生編の最後は、就職活動を考えるきっかけになるプロンプトにしました。

来年の就職活動を控えた、大学3年生の相談です。

高校時代は理系科目が苦手で、文系科目と数学だけで受けられる国公立大学に合格しました。

文学部の授業は充実していますが、就職が不安です。

高校時代の同級生は、情報科学や工学を専攻していて、進路の選択肢が豊富です。

文学部での学びをアピールできる就職先は少ないと感じています。

夏休みにインターンシップなどがあるので、5月ごろまでにある程度、就職先を絞りたい。

「どの業界を目指せばよいか」と質問しました。

  • プロフィール:地方の国立大学の文学部。成績は上位の中ほど(勉強は好き)。キャンプサークル(アウトドア好き)
  • バイト歴:個人経営の飲食店のホール(1年)、夏休みだけの家庭教師。最近は、Kindle出版で月に数万円の印税が入っている
  • 興味:AIなどを使った生産性の向上、コンテンツを活かした地域の活性化、食に関わる仕事
  • やりたくないこと:昭和型の営業、手先の器用さが要る作業(部品の組み立てなど)


5つの答え

- ChatGPT-3.5(90点):地域振興・観光業、マーケティング・コンテンツ制作、食品関連、IT関連。

インターンシップや企業説明会を積極的に活用しよう


- ChatGPT-4(100点):出版・メディア(Kindle出版の経験を活かせる)、マーケティング・広報、地方自治体や地域振興、教育関連(家庭教師の経験)、食品業界、テクノロジー企業の6つ。

文学部の強みとして、批判的に考える力、コミュニケーション力、論理的に分析する力を挙げ、夏のインターンシップへの積極的な参加を勧めた


- Perplexity AI(55点):入力内容の言い換えが多く、文脈が不自然。

文学部の主な就職先として、人事・総務や金融関係が多い、食に関する仕事には栄養士などの資格が必要、など情報が少なく、読みづらい


- Gemini(100点):強み(文章力、教養、コミュニケーション能力、Kindle出版にうかがえる独創性)と価値観を整理したうえで、おすすめの業界(IT、食品、出版、教育、NPO法人)と職種(マーケター、コンサルタント、記者、広報担当、地域おこし協力隊)を挙げた。

5月までにやること(インターンシップ、企業研究、OB・OG訪問、自己分析、書類の準備)まで書かれ、具体的な就活スケジュールになっていた


- Microsoft Copilot(90点):IT・ソフトウェア、広告・出版・マスコミ、食品メーカー、アウトドアブランド。

もう少し具体例がほしい


今回は、Perplexity AIの出来が芳しくありませんでした。

もしかすると、具体例を並べるのが苦手なのかもしれません。

学生向けの5つのプロンプトを試して、おすすめはGeminiです。

Googleアカウントさえあれば誰でも無料で使え、ChatGPTよりやわらかい口調で教えてくれます。

ここで紹介したプロンプトをベースに、自分だけのプロンプトを作ってみて下さい。