本を何冊か出すうちに、「この内容、前の本に書いたはずなのに、どこだったか分からない」と困っていませんか?

私も同じでした。

この回では、内容を細かく分けて貯めて組み合わせる「パーツ運用」を紹介します。

複数冊を出していく予定の方は、ぜひ読んで下さい。


パーツ運用は「貯めて、選んで、組み立てる」

パーツ運用とは、電子書籍のコンテンツを細かく分けて貯め、組み合わせて出版する方法です。

伝えたいことを1,000〜2,000文字ほどにまとめて、ひとつのパーツにします。

そして本の内容に合わせて、使うパーツを選びます。


高速で本を出せるのが利点です。

Canvaで作る固定レイアウトが前提ですが、リフロー型にも使えます。


具体例:5つから2つを選ぶ

言葉だけでは分かりにくいので、例を挙げます。

「電子書籍のテーマを決める方法」の本を出すとして、手元に次の5つのパーツがあるとします。

  • 運動でダイエットする方法
  • 早起きのコツ
  • 自分が書けることの洗い出し
  • イラストソフトの使い方
  • 書く内容の決め方

私なら、「洗い出し」と「決め方」の2つを選びます。

あなたも同じ選択をしたのではないでしょうか。

5つは説明のための数で、実際はパーツを大量に用意することで、出版のペースを上げられます。


具体例:10個から初心者向けを作る

電子書籍の出版に関するコンテンツを、次の10個のパーツにしたとします。

  • 書籍のネタの見つけ方
  • 執筆時間の目安
  • Canvaの使い方
  • 本文の書き方
  • 表紙の作り方
  • KDPアカウントの作り方
  • 出版後にするべきこと
  • SNSでの告知方法
  • コミュニティへの参加方法
  • レビューを獲得する方法

Kindle出版の初心者向けの本なら、どれを使うでしょうか。

正解はないので、1分ほど考えてみて下さい。

私なら最初の6つを使います。

残りの4つは、完全な初心者には難しい内容で、載せると「自分には難しそうだ」と諦める方が出かねないからです。


パーツ化する5つの利点

- 節の単位で細かく分けて貯められる(KDP登録の方法、原稿の書き方など)。

ただし増やしすぎると管理が難しいので、多くても100個くらいに抑えます


- 重要度で分けられる。

「絶対に伝えたい」内容は優先度を高くしてパーツにします。

低いものは無理に作りません


- ストックが増えるほど、出版のペースが上がります


- 1パーツ30分で書けるので、通勤時間やリラックスタイムにも進められます。

一気に書こうとして挫折した方も、出版まで進めやすくなります


- 出版後に本を直したくなっても、パーツ側も直しておけば将来にわたって役立ちます


使い回しは手抜きではない

使い回しと聞くと、手を抜いていると思う方がいるかもしれません。

ですが、私は何十冊も出しているので、よく説明する箇所をパーツにしておかないと、本ごとに内容が微妙に違って、かえって分かりにくくなります。

むしろ重要な情報ほど、複数の本に載せるべきだと考えています。


パーツ運用の最大の利点は、内容のブレがなくなることです。

書き直すと執筆に時間がかかりますし、以前の内容と少なからずずれてしまいます。

どの書籍にも同じコンテンツを使えば、読者の満足度は上がります。


私は、アプリの使い方を解説する部分をパーツ化しています。

他の書籍と同じ内容を使うときは、本文で「〇〇という書籍と重なる部分があります」と先に断っています。

これまでに58冊を出しましたが、使い回しへの苦情は一度も受けていません。


クレームを避けるための線引き

読者は、あなたの本を一字一句まで覚えてはいません。

一度読んだだけでは理解しきれないので、大切なことは少ししつこいくらい伝えたほうが、読者のためになります。


ただし、表紙とタイトルだけ差し替えて中身が同じ本を、別の本として出すのはNGです。

買った方からクレームになる可能性があります。

必ず、その本だけのオリジナルのコンテンツを書き、パーツにするのは本当に大切な内容だけにしましょう。


例外もあります。

過去の本に内容や図解を足してグレードアップした場合は、別の本として出せます。

内容紹介には「本書は〇〇(元の本)の増補版です」と明記して下さい。