住宅ローンを、できれば自分の給料だけで払いたくない。
そう思いませんか?
私は、大手企業の配当金に、返済を手伝ってもらう方法を実践しています。
この回では、その仕組みと、口座の選び方、使い分けを紹介します。
ローンの負担を軽くしたい会社員の方は、ぜひ読んで下さい。
私は、住宅ローンを組んでいい条件を、3つ考えています。
1つ目は、毎月の家計が黒字であることです。
ここでは、残りの2つを説明します。
条件2:借金より、資産が多いこと
2つ目は、いわば究極の安全策です。
ローンの残高より、多くの資産を持っていること。
企業経営には、「実質無借金経営」という考え方があります。
銀行からの借入より、現預金や投資の資産のほうが多ければ、いつでも返せるので、借金がないのと同じ、という発想です。
住宅ローンも同じで、5,000万円を借りても、預金と投資で7,000万円の資産があれば、いつでも返せる状態です。
資産のある方にとって、住宅ローンは、低金利を活かした運用の一部にすぎません。
現金で一括購入すると、投資していた資産を取り崩すことになり、配当や値上がり益のチャンスを失います。
ローンの金利より、投資の利回りが高ければ、借金があっても資産は増えていきます。
数千万円の投資資産を持ったまま、低金利でローンを組む人も、実際にいるでしょう。
とはいえ、20〜40代でローン以上の資産を持つのは、ほぼ不可能です。
「そんなお金持ちの話は、関係ない」と思いますよね。
私もそう思います。
ただ、こういう考え方があること自体は、方向性として知っておいてほしいのです。
なお、3つの条件は、どれか1つ満たせばOKなので、最初から全部を目指す必要はありません。
条件3:配当金で、返済を支える仕組みをつくる
そこで、私がいちばんおすすめするのが、3つ目です。
配当金・分配金で、毎月の返済を支える仕組みを作ること。
住宅ローンの返済は、毎月、必ずやってきます。
給料だけに頼らなくても、返済を補える仕組みがあると、心強いんです。
「大手企業に払わせる」の意味
高配当株や、J-REIT(不動産投資信託)は、企業の利益や、不動産の収益を、定期的に分けてくれます。
大手企業の利益や不動産の収益が、あなたの返済の一部を肩代わりしてくれる。
それが、「住宅ローンは大手企業に払わせなさい」の意味です。
目安として、配当利回り4%で、年120万円(月10万円)を得るには、約3,000万円の元本が必要です。
ただ、これは到達点の話で、最初から目指すものではありません。
この方法は、長く安定した収入のある会社員のほうが、むしろ進めやすいです。
病気やリストラで給料が止まる可能性は、ゼロではありません。
でも、配当金が毎月自動的に入る仕組みがあれば、返済が滞る最悪の事態は、起こりにくくなります。
人生のセーフティーネットを、先に作っておくイメージです。
もちろん、減配や無配のリスクはあります。
盲信はしないで下さいね。
口座は、目的で使い分ける
配当で返済を支えるには、証券口座が必要です。
おすすめは、楽天証券かSBI証券です。
どちらも、多くの個人投資家が使っていて、手数料が低く、商品も豊富です。
- 楽天証券:楽天経済圏の方向き。出金制限などの設定を細かくできて、安心感がある
- SBI証券:取扱商品の幅が広く、ネット証券でシェアが大きい
正直、どちらを選んでも、大差ありません。
画面の使いやすさや、楽天ポイントとVポイントのどちらを使いたいかで、決めて大丈夫です。
すでに口座があるなら、それを使いましょう。
NISA口座の使い分け
NISA口座もいっしょに開いておきたいところですが、使い分けがポイントです。
- 返済を支える高配当株・J-REIT → 特定口座
- 教育資金や老後資金のような、15年以上先に使うお金 → NISAでインデックス投資(オルカンやS&P500)
私自身も、インデックスと高配当を、半々くらいで積み立てています。
「とにかく家を買いたい」という方は、NISAを使わず、特定口座だけでもOKです。
返済用に、特定口座を使う理由
「NISAなら非課税なのに」と思いますよね。
理由は2つあります。
1つ目は、配当金を、銀行口座に直接入れたいからです。
NISAで非課税のまま受け取るには、証券口座で受け取る形にする必要があります。
銀行口座へ直接入金する方式にすると、NISA口座でも課税されてしまうんです。
証券口座に入ると、銀行へ移す手間が生じます。
万が一、病気や事故で操作できなくなったら、銀行にお金が入らず、ローンの引き落としができなくなるかもしれません。
そんなトラブルを避けたくて、私は、銀行口座に直接入る特定口座を使っています。
毎月の振り替えを自動化できる方や、証券会社の自動スイープが使える方なら、NISAでも問題ありません。
そこは、自己責任でお願いします。
2つ目は、NISAのほうが、インデックス投資と相性がいいからです。
分配金を再投資して、複利で増やす使い方に向いています。
一方、高配当株とJ-REITの目的は、資産を増やすことより、返済を支える安定した収入を作ること。
目的が違うので、口座も分けます。
本当は、インデックス投資で15年ほどかけて資産を育て、その利益で一括返済するのが理想です。
でも、ローンを組んだ瞬間から、毎月の返済は始まります。
毎月、配当がチャリンチャリンと入るこの方法のほうが、即効性があって実用的なんです。
返済専用の口座を、1つ作るコツ
もう1つのコツは、返済専用の口座を作ることです。
給料が入るメイン口座とは分けて、配当金・分配金が入る設定にして、毎月のローンの引き落としも、そこから行います。
人は、入ってきたお金を、つい他に使ってしまいます。
口座を分ければ、家計がシンプルになって、資産がどれだけ返済を肩代わりしているかも、ひと目で分かりますよ。