欲しいものを見つけると、つい買ってしまうことはありませんか?
私の伯母は、買い物のたびに必ず自分に問いかけていました。
この回では、その「5回のなぜ」と、伯母の住宅ローンの返済法を、今の時代に置き換えて紹介します。
衝動買いが多い方や、住宅ローンを検討中の方は、ぜひ読んで下さい!
美容師一筋の伯母
私の伯母は、美容師一筋で働いてきた人です。
若い頃は東京の美容院に住み込みで働き、かなり稼いでいたそうです。
欲しい洋服も化粧品も、買おうと思えば買える収入がありました。
私は地方の出身で、高校を卒業するまで、伯母の店舗兼自宅で一緒に暮らしていました。
伯母は、何か欲しいと思うたびに、自問自答をしていたといいます。
欲しいものができたら5回問いかける
街の店で高級ブランドのバッグを見て、欲しくなったとします。
お金に余裕があって、その場で現金で買えます。
普通なら、財布の紐をゆるめるでしょう。
伯母は、こう自問自答しました。
- なぜ、そのバッグが欲しいのか → おしゃれだから
- 今あるバッグではダメなのか → 3年近く使っているけれど、まだ使える
- 2つも持つ必要があるのか → 仕事用とプライベート用に欲しい
- 予算は適切か、無理に買おうとしていないか → 長く使うなら無駄遣いではない
- 最後にもう一度、どうしても欲しいのか → そこまで言われると、そこまで欲しいとは思わないかも
この例では、考えた末に、買うのをやめました。
逆に、5回問いかけても「必要だ」と言い切れるなら、本当に必要なものです。
多少高くても、思い切って買うべきです。
大体は、5回問う前に、必要ないと気づきます。
日本の有名な企業が実践している「なぜを5回繰り返す」考え方に近いものです。
納得のいく答えが出るまで、絶対に買い物をしない。
それが大切です。
伯母の住宅ローン返済法
伯母は、住宅ローンをわずか7年で完済しました。
方法はシンプルです。
15年で住宅ローンを組み、毎月ふつうに返しながら、返済額と同じ額を貯金します。
貯金額と残債が同額になったら、一括で返します(生活防衛資金は残します)。
これで晴れて完済です。
計算上は7.5年ですが、ラッキーセブンということで大目に見て下さい(笑) 倹約生活が前提で、伯母の名言は「住宅ローンを組んだら、贅沢はできないものと思え!」
でした。
実は昭和の話だった
このお話には、肝心なことを書いていませんでした。
伯母が住宅ローンを組んだのは、昭和の時代です。
日本は、高度成長の途中でした。
しかも、伯母は自営業で、当時は収入も多かったそうです。
サラリーマンが同じことをするのは無理があります。
今は住宅価格も高騰していて、よほどの高収入か、物件価格が安くない限り、7年での返済は難しいです。
住宅ローン減税もフルに活用できなくなるので、ある意味で損ともいえます。
今風の方法は15〜20年で完済
そこで私は、15〜20年で返す方法を考えました。
住宅ローン減税の恩恵も受けられる、今に合った方法です。
手順は次のとおりです。
まず、返済期間35年以下でローンを組みます(年齢ではなく期間です)。
借り始めてから13年間は、通常どおり返済して減税を活用します。
同時に、家計の見直しと副業を進め、浮いたお金の半分を「返済用」の投資信託で運用し、残りを生活防衛資金にします。
14年目に投資信託を解約して繰り上げ返済し、残債があれば同じことを続けます。
公務員で副業ができない場合は、節約に特化して下さい。
期間は絶対に35年以内にして、完済するまでは働く覚悟を持ちましょう。
ローンが残っているのに現役を引退するのは、ありえません。
13年は我慢、14年目に繰り上げ
住宅ローン減税は、新築なら借り入れから13年間利用できます。
2026年10月時点でも新築は13年で、適用期限は2030年末まで延長されました。
13年以内に完済すると、減税の効果をフルに受けられません。
早く返したい気持ちは分かりますが、ここはグッとこらえましょう。
14年目に減税の恩恵がなくなったら、いよいよ繰り上げ返済です。
コツコツ積み立てた投資信託の金額を見ると、含み益がかなり増えていて、ニヤニヤが止まらないはずです。
増えていなければ、繰り上げを遅らせるのも手です。
投資信託はそのままにして、節約や副業で得たお金を、毎月繰り上げ返済に回す方法もあります。
金融機関によっては、返済額に制限があったり、繰り上げの手数料を取ったりするので、確認して下さい。
住宅ローンは金利が安いので、7年での返済は現実的ではありません。
ただし、これは原稿を書いた2023年の低金利を前提にした話です。
2026年9月には日銀が政策金利を1.25%程度に引き上げ、住宅ローンの変動金利を上げる銀行も出ています。
減税をフルに使いながら、家族の思い出も作りつつ、完済を目指しましょう。